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映画【破戒2022】ラスト結末ネタバレ感想!原作小説の最後の丑松の告白が泣ける

映画

 

2022年7月8日に公開された映画【破戒2022】。

1948年に映画化された島崎藤村の名作を、新たに主演・間宮祥太朗さんが演じられています。

 

そんな映画・破戒2022の最後がどうなっていくのか気になりませんか??

今回の記事では、映画【破戒2022】のラスト結末までを原作小説からネタバレと感想・見どころなどもまとめてお伝えしていきます^^

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映画【破戒2022】ラスト結末までを原作小説からネタバレ

 

映画【破戒2022】は明治後期を舞台に、新平民として生きる主人公・瀬川丑松の葛藤を描いた島崎藤村の長編小説「破戒」が原作です。

階級による差別を鮮明に描いた本作は、後世に大きな影響を与えました。

 

新平民とは、「穢多(非人身分)」が、明治時代の身分開放令によって平民となった人々の呼称です。

明治政府の謡う四民平等はかたちばかりで、旧時代の階級意識は当時の人々に根強く残っていました。

 

丑松は穢多の出身であり、幼いころその差別から逃れるため父とともに故郷を離れます。

父は丑松に「出自を明かすな」と厳しく言い聞かせ、自らは山奥で牧夫となり人目につかない暮らしを始めました。

 

戒めの通り自分の過去を頑なに隠し、学校教員として生活する丑松でしたが、穢多を公表する解放家の猪子蓮太郎の書物や、周囲の徹底した穢多への差別を目の当たりにし、自分を憂える日々を過ごします。

 

そんな中、父の訃報による突然の帰郷が、彼の運命を大きく変えることとなりました。

猪子蓮太郎との交流、無邪気に育った懐かしい故郷の風景、そして父の戒め。

 

穢多であることを負い目に感じて生き続ける丑松のジレンマは、いよいよ大きくなるのでした。

故郷から戻った丑松は、教員仲間によって自分の出自を暴かれてしまいます。

 

とうとう周囲に自分が穢多であると明かした丑松は、住み慣れた新潟の地を出るのでした。

 

▽本編の詳しいネタバレはここから▽

師・蓮太郎との出会いと利三郎の秘密が明らかに

 

瀬川丑松(役:間宮祥太朗)は、穢多という身分を隠すため、幼い頃に父(役:田中要次)と共に生まれ故郷を離れて育ち、飯山という土地で教職を得て暮らしていました。

ある日の夜、丑松は遠く離れて暮らす父の呼び声を聴きます。

 

友人たちは幻聴だと笑いますが、翌朝丑松のもとへ届いたのは父が亡くなった事を告げる電報でした。

葬儀のため第二の故郷へと旅立つ道中で、師と仰ぐ猪子蓮太郎(役:眞島秀和)と偶然出会います。

 

蓮太郎は懇意の仲である政治家の演説のため、地方回りをしている最中だったのです。

二人は旅の中で親交を深めていきます。

 

懐かしい故郷の自然や人々と触れ合ううちに、丑松は自分が穢多だと自覚しなかった頃の無邪気な子供自体を思い出し、怯えるように暮らす日々を虚しく思います。

しかし、父が最期の最期まで口にした「決して出自を明かすな」という言葉もまた、心に強く響くのでした。

 

そのような葛藤を抱えながらも、蓮太郎との交流を続ける丑松は、何度も彼に自分は穢多であると打ち明けたい衝動に駆られます。

それを告白することによって、穢多を公表する蓮太郎と心から親しくなれるだろうと感じるのでした。

 

また、丑松はこの帰郷で有名な政事家である高柳利三郎の秘密を知ってしまいます。

高柳は選挙資金のため、裕福な穢多の娘と結婚することとなり、その娘を迎え新婚旅行に出掛けるところだったのです。

 

娘は丑松の顔を知っていました。

父の葬儀を終え、下宿としている飯山の蓮華寺に帰った丑松は、高柳の訪問を受けます。

夫婦は新婚旅行の帰り、同じ舟に乗った丑松の顔を覚えていたのです。

 

彼が穢多であることを秘密にすることと引き換えに、高柳もまた、妻が穢多であるということを他言しないことを願い出ます。

 

丑松はその提案に知らないと首を振りますが、やがて高柳から職場である学校へと秘密が伝えられ、生徒に慕われる丑松に嫉妬している校長を筆頭とした教員達から学校を去るようほのめかされます。

 

蓮太郎の死と丑松の告白と旅立ち

 

丑松が学校を去るようほのめかされていたちょうどその頃、蓮太郎は丑松の住む飯山へと選挙演説にやって来ました。

失意の中、丑松は彼に「穢多である」と告げてから命を絶とうと決意をし、蓮太郎の選挙演説が終わるのを待ちます。

 

しかし蓮太郎は選挙演説中に高柳の妻が穢多であることを暴き、高柳の一味に殺されてしまうのでした。

命をかけてまで穢多であることを語り続けた蓮太郎の覚悟に、丑松は勇気をもらいます。

 

自分の出自を明かし、蓮太郎のように堂々と生きようと決めます。

蓮太郎の死の翌朝、丑松は教室にて生徒に「自分は穢多である」と告白します。

 

父の厳しい戒めを破り、涙を流しながら自分の生まれを語るのでした。

生徒たちは衝撃を受けながらも、それでも先生が好きだという結論に達し、校長のもとへ丑松を辞めさせないよう直談判を決行しますが、校長は聞き入れません。

 

こうして、とうとう丑松は学校を去ることになりました。

 

しかし、その後丑松は蓮太郎に演説を依頼していた政事家からある提案を受けます。

丑松と同じように穢多を理由に町を追われた資産家が、アメリカのテキサス州にて農業の事業を始めるため、その手伝いとして彼についてくれないかという内容でした。

 

そしてまた、丑松がひそかに想いを寄せていたお志保(役:石井杏奈)という女性からも、彼の出自を承知のうえで好意を返してもらえるのでした。

お志保は丑松が下宿していた寺の養女であり、実父は丑松の元同僚の風間敬之進(役:高橋和也)という男です。

 

お志保もまた、決して寺から帰るなという父の戒めを破り、寺での養父とのいかがわしい関係を断ち切って逃げ出した女性です。

彼女は丑松の告白を聞いても、彼を慕う気持ちに変わりはないと言い切ります。

 

こうして将来が決まった丑松は、お志保や親友の銀之助(役:矢本悠馬)、生徒たちに見守られながら旅立つのでした。

 

映画【破戒2022】レンタル開始日や配信予定の最新情報まとめ

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最後の丑松の告白が泣ける

 

差別は今も根強く残る現代社会の課題の一つです。

日本は、人種という観点では差別問題が意識されることはそう多くありません。

 

しかし、部落差別といった階級差別が色濃く歴史に影を落としています。

この作品はその暗い部分を掬い取り、新しい時代を生きようともがく一人の青年の苦しみをくっきりと描いています。

 

「出自を明かすな」という父の戒めと、時代に抵抗し穢多という差別の壁を乗り越えようとする蓮太郎の生き様は対照的でありながら、両方が主人公の丑松の心に重くのし掛かります。

その葛藤する心の揺らぎは、時に読者にとってもどかしく感じられるほどです。

 

部落差別という問題を身をもって感じることのできない私たちは、当時の風潮を本当に知ることができません。

しかし、島崎藤村の繊細な描写によって浮き彫りにされた彼の胸中の不安は、読んでいる者の意識に染み渡ってくるようでした。

 

穢多であるから、穢多でなければ、と繰り返される言葉は、当時の人々の苦しみを鮮明に表しています。

特に後半の丑松の告白には涙さえ出てきます・・・。

 

>>映画【破戒2022】レンタルいつからで配信予定や無料で視聴する方法は?動画配信はどこ?

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破戒2022の見どころと感想

 

なぜ生まれによって卑しいと決めつけられなければならないのか、その人自身を見てもらえないのか、丑松の悲しみと怒りが胸に響きます。

 

また、長野県(信州)の美しい景色の自然描写も作品の魅力の一つです。

山々の息づかいや、豊穣な田畑の様子、冬を迎えた後の雪景色の美しさが文字の向こうからいきいきと伝わってきます。

 

差別の理不尽さ、人間の惨めさ、そして自然の厳しさと美しさ。

破戒という作品は、社会の暗く悲しい影を落としながらも、それでも生きようとする人間の強さを描いた作品です。

 

映画【破戒2022】の原作小説である「破戒」は文体が古いため、少し読みにくいと感じる方もいるかもしれません。

しかし人権という問題が大きく取扱われるようになった現代だからこそ、映画をきっかけにでも今この作品を多くの人に読んでもらいたいと思います。

 

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まとめ

以上、映画【破戒2022】の原作小説からラスト結末までのネタバレと感想や見どころ紹介などもまとめてお伝えしました!

 

60年ぶりの名作の映画化なので主役を演じた間宮祥太朗さんや石井杏奈さんは特にプレッシャーが大きかったでしょうが、見事役柄を演じられています。

原作小説の破戒の他にも、分かりやすくした漫画版もあるので是非チェックしてみてくださいね^^

 

 

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